四ッ又山・鹿岳・鷹ノ巣岩北稜(プチバリ)

眺望のよいP2

山行情報

日時:2025/09/24 ~ 2025/09/25 天候:曇り時々晴れ/晴れ
ランク:C-C-7:00 参加:8名
山行担当:CL3847 SL3060, 3740, 3890
記録担当:文責:3847 写真:3847, 4150, 3060, 4036, 3999

コースタイム

1日目
鹿岳無料駐車場10:08…10:21四ッ又山・鹿岳登山口…10:55天狗峠…11:21四ッ又山11:31…12:20マメガタ峠12:35…13:29鹿岳(一ノ岳)…14:00鹿岳(二ノ岳)14:20…15:19鹿岳登山口…15:22鹿岳無料駐車場 歩行時間:4時間15分/休憩時間:59分/合計:5時間14分
2日目
三段の滝・碧岩登山口7:50…7:57鷹ノ巣岩北稜取り付き…8:45 P1…9:06 P2 9:30…10:36 P3 10:50…12:10鷹ノ巣岩12:30…13:07寄居沢…13:24三段の滝…14:14三段の滝・碧岩登山口 歩行時間:5時間08分/休憩時間:1時間16分/合計時間:6時間24分

コースマップ

記録日:2025/09/24

記録日:2025/09/25

山行記

1日目:四ッ又山~鹿岳

JR海老名駅西口ロータリーに集合後、2台の車に分乗し南牧村に向かう。周回の基点となる鹿岳無料駐車場に9時50分、到着。本山行は中級のプチバリだが、初日は南牧村ハイキングコースの一部。今回の参加者には少し物足りないと思うが、翌日の足慣らしとしては十分だ。

駐車場から車道を四ッ又山・鹿岳登山口まで歩く。登山口からしばらく沢沿いに登っていく。スギ林の湿った登山道を軽快に登っていくと、突然、“キャー!”という悲鳴が。そう、“ヤツ”だ。小さくて黒いため、ゴミと見間違える。何人かの参加者の靴に取り付いていた。皆で一斉に虫対策。

天狗峠で小休止した後、大天狗の石像がある急斜面を尾根に沿って登っていくと、三角点がある四ッ又山の山頂(P1)に。そこには幸福の神・ビリケンさんが待っていた。四ッ又山の4つのピークを巡りながら進む。P4からの急斜面を、ロープを頼りに浮石に注意しながらマメガタ峠まで下る。

昼食休憩をとった後、高度を少しずつ上げながら稜線を進んで行くと、大きな露岩の壁が現れる。鹿岳(一ノ岳)だ。岩壁を回り込むように進んでいくと鹿岳のコル部に。まずは、取り付きに朽ちている木製の梯子がある一ノ岳へ。山頂からは絶景が!と言いたいところだが、今日は曇りで残念。一旦、コル部まで下り、鹿岳(二ノ岳)へ。梯子、鎖場を登っていく。山頂からは西上州の山々が一望できる。南側には絶壁の岩場があり、高度感のある撮影ポイントだ。

木々岩峠登山口に下る(高原下降点経由)バリエーションルートの下り口付近を確認すると、踏み跡がほぼない急斜面が!相応の調査と準備が必要なルートと思えた。山頂からの眺望を堪能したのち、鹿岳登山口へ向け下山していく。出だしはザレた急斜面で、特に落石に注意が必要。後半は杉林の登山道をテンポ良く歩き下山完了。

宿泊先の「民宿かわくぼ」に到着後、早々にお風呂に浸かる。夕食は、鹿肉、鮎の塩焼き2尾、野菜天ぷら、さらに手打ちうどん等、豪華メニュー。お酒を飲みながら山談義で盛り上がる。明日のコースに参加者がどんな反応をするのか気になりながら、早めに床につく。



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2日目:鷹ノ巣岩北稜

天気は快晴。三段の滝・碧岩登山口駐車場に到着後、プチバリ装備を身に着ける。SLがオリジナルのヨガポーズ・ストレッチ?を実施後、スタート。熊倉川沿いに進み、居合沢を越え100mほどすると、もう鷹ノ巣岩北稜の取り付きだ。ここでチェーンスパイクを装着。

杉の落葉が堆積したフカフカでズルズル崩れる土の急斜面を、四駆状態で立木の多い尾根筋に向かってトラバース気味に這い上がって行く。西上州の薮岩ではチェーンスパイクは必須だ。柔らかい斜面には小さな岩が紛れており、少しのことで落石となるので厄介だ。立木も積極的に掴みながら登っていく。当然だが、踏み跡はほぼないバリエーションルート。

急斜面をひたすら直登していくと、岩壁に突き当たる。右に巻いて登っていくと、最初のP1の取り付きに。斜度がキツイ薮岩を、木立や灌木を掴みながら登る。P2への登りはクライミング力が少し必要になる。脆い薮岩なので落石させぬよう細心の注意を払いながら登り、眺望の良いP2へ。次は、お楽しみの懸垂下降だ!懸垂下降着地点が崖際になるため、下りながら安定した地点へ移動する必要があるが、全員が難なく対応。P3からは、垂直の壁のようなラスボスの鷹ノ巣岩が目の前に見える。西上州の眺望をゆっくり堪能した後、いよいよ鷹ノ巣岩へアタック。

登るにつれ斜度もきつくなる。頂上直下には、ほぼ垂直の薮岩部分があり、念のため補助ロープを出す。山頂からは西上州の山々が一望でき、すぐ横には碧岩の岩峰が聳えている。ラスボスをクリアし満足気の参加者を見て、ほっとする。あとは下山するのみだ。

山頂からクライムダウンしたコル部(下見ではここをスルーして手痛い目に)から下山を開始する。居合沢までのルートは下見してなかったが、思ったより安全なルート。沢に下りてしばらく沢を下っていくと、三段の滝上部で一般道に合流する。三段の滝を見学しながら登山道を歩き、ほぼ予定通り駐車場に到着した。下山後は、昭和レトロ感満載の大島鉱泉(富岡市)で入浴し帰途につく。

鷹ノ巣岩北稜は西上州特有の薮岩で、登るルートは一つではない。だがルートを誤ると危険度が一気に上がる。登れる箇所を見極めるルートファインディング力が非常に重要。逆に言えば、それこそがこの山の魅力とも言える。何度登っても楽しめる山、それが鷹ノ巣岩北稜だ。



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