大同心正面壁雲稜ルート
山行情報
日時:2025/06/20 ~ 2025/06/22 天候:晴れランク:D-C-6:00 参加:6名
山行担当:CL3224 SL3705
記録担当:文責:3774 写真:3811, 3224
コースタイム
1日目
茅野駅≡20:40美濃戸口八ヶ岳山荘(泊)
2日目
泊地3:45…6:36赤岳鉱泉小屋…8:00大同心基部…8:40 1P目…9:27 2P目…10:15 3P目…10:50 4P目…11:30 5P目…12:00頂上 (12:40第2パーティ着)…12:55懸垂下降開始13:35…13:40大同心基部14:10…15:15赤岳鉱泉小屋(泊)
3日目
泊地7:20…8:50美濃戸口八ヶ岳山荘≡茅野駅
※≡マイカー移動
山行記
1日目
5月以降、週末なかなか天気に恵まれず、いくつもの山行が中止になっていたが、大同心の予定日が近づくにつれて晴れ予報が続き、実施が期待された。昨年、足を骨折して大同心への参加を辞退することとなり、1年越しでの参加に期待が膨らむ。
予備日として金曜日から日程を空けておいたが、2日前に、アタック当日(日曜日)に強風予報が出ているとリーダーからメールがあり、急遽、金曜日の夕刻より出発し、土曜日のアタックに変更となった。
1日目は八ヶ岳山荘の仮眠室に泊まる。
2日目
翌朝3時起床、同じ宿泊所に泊まった小同心クラックチームと合流する。お互いの健闘と安全を祈り、4時前に出発した。
赤岳鉱泉小屋から高度2,630mの取り付きまでは急登で一気に高度をあげ、息が上がる。取り付きに到着すると、目の前に聳り立つ岩に圧倒される。ここを登れるのだろうか、と不安とワクワク感が入り混じり、気合いが入る。取り付きには先行パーティーがいて、1時間弱待機したあとに1パーティー目がスタートした。
1ピッチ目は核心のハング。私もフォローで登るが、先行で登ってくれた1パーティーのメンバーと私たちのパーティ―のSさんのリードの登りを見て手足の位置を確認、思ったよりすんなり登れてホッとした。2ピッチ目はCLのリード。
3ピッチ目、いよいよ私がリードだ。トポを見る限り、難易度は高くない。右上のピナクルを目指していくので、ルートもわかりやすいはず。ところが、途中あまりピンがない。岩も、脆くて動く。草付きも、その下がキレて踏み外しそうになる。岩にスリングで支点をとりながら、ピナクル近くの終了点に到着した。4ピッチ目は凹角を登った後に、右横へトラバース、途中イナバウアーで岩を乗り越える。
いよいよ最終の5ピッチ目、再び私のリード、ここまでくるとかなりの高度感だ。岩は結構立っていて緊張感あるものの、手を伸ばせばどこかしらガバホールド(岩のコブ)がある。中間支点もたくさんある。弾切れ(手持ちのクイックドローがなくなること)に注意しながら登り、終了点に到着した。山頂でトップアウトをメンバーと喜び合った。晴れ渡った南八ヶ岳の景色は最高だ。遠く小同心を登っている人たちも見える。下りは3回の懸垂下降で取り付きに到着。装備を解除し、赤岳鉱泉小屋へ向かった。
赤岳鉱泉小屋は、6人部屋の貸切で、なんとベッドが4台ある。夕食はステーキ。明日の朝がアタックならこんなに食べられなかったかもと言いながら、今日はご褒美。みんなご飯やポトフをおかわりして、お腹いっぱいになった。残念だったのは、お風呂が改装工事中だったことだ。
写真をクリックするとスライドショーになります。
- そびえ立つ岩に圧倒される!
- 取り付きへ向かう小同心クラックチーム
- 取り付きに到着。ここを登れるのだろうか
- 1ピッチ目は核心のハング
- 岩も脆くて動く。草付きも踏み外さないよう慎重に
- 3ピッチ目、右上のピナクルを目指していく
- 小同心(右)と横岳(左)。小同心チームが呼んでいる声が聞こえる!
- 最終の5ピッチ目、岩は結構立っている。「登りま~す」!!
- かなりの高度感!真上の太陽に向かって
- 山頂からは360度のパノラマが
- 山頂でトップアウトをメンバーと喜び合う。晴れ渡った南八ヶ岳の景色は最高だ!
- ここから懸垂下降
- 懸垂下降、浮石に気をつけて
- 小屋の外でのんびりと山談義
- ご飯やポトフをおかわりしてお腹いっぱいに
3日目
天候がよければ、小同心に行くことも考えていたが、よく見ると遠くの木々が結構揺れている。赤岳鉱泉小屋から下山し、帰路についた。CLの判断で、土曜日にアタックできてよかった。
【CL追記】
1日前なら実施できたのに、との昨年の悔しい思いから、今年は前日も実施できるよう計画していた。まさかその通りになるとは思わなかった。このルートを登攀するのが初めてのメンバーが4人。皆、危なげなく担当ピッチを登っていた。日ごろの練習のたまものと思う。来年は力強い後輩にバトンタッチ。長く受け継がれていってほしい。
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- 翌日下山途中からの大同心。雲が流れている。天候と仲間に恵まれ最高のクライミングとなった