八ヶ岳阿弥陀岳南稜(プチバリ)

上から見るとこんな感じです。30m登ります

山行情報

日時:2025/10/17 ~ 2025/10/18 天候:晴れ
ランク:D-C-10:00 参加:5名
山行担当:CL3537 SL3499
記録担当:文責:4063 写真:4063, 3537

コースタイム

1日目
17:00海老名駅≡20:00八ヶ岳山荘(泊)
2日目
泊地5:00≡5:20舟山十字路5:30…7:13立場山…7:28青ナギ…8:28 P3岩峰9:21 …9:52阿弥陀岳山頂10:18…12:37取り付き…13:19舟山十字路  歩行時間:6時間50分/休憩時間:1時間00分/合計:7時間50分
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山行記

1日目

夕方、海老名駅に集合し車で出発。現地集合の1名を加え、今回は5名での山行だ。プチバリ山行への参加は2回目だが、少人数で、CLを含め初めてお会いする方ばかりで緊張する。 

泊地の八ヶ岳山荘での打合せでは他のメンバーは沢登りの話題で盛り上がる強者揃いのメンバーだ。プチバリ初級者の私は場違い感でさらに緊張し、不安を抱えたまま就寝した。(文責:4063) 

 



2日目

舟山十字路から暗闇の中、出発間もなく夜が明け、鮮やかな朝焼けを見ながらの林道歩きは徐々に緊張をほぐしてくれた。 

尾根に上がるころには身体も温まり、テンションもあがり始める。CLの歩くペースも心地いい最初の休憩を取ったころには不安は解消し岩稜帯の登りが楽しみに変わってきた。岩稜帯に入ったところで装備を整え、さらに高度を上げていく。

いくつかの岩峰を巻き、次の岩峰に差し掛かったところでCLがあたりを見回し始めた。踏み跡はさらに先へ続いており、分岐があるようには見えなかった。突然ここから登りますの声。右手の岩壁がルートだったのだ心の中で「いや、岩稜初心者向けと山行案内に書いてなかった?」。岩壁を見ながら一気に緊張MAX。自分には登れないんじゃないか。登れなかったらどうする?と頭の中でぐるぐる不安が渦巻く。さらに不安を煽るように、急に冷たい風が吹き始め気温も低下、寒さのせいか恐怖からか身体が強張り、足も震える。

一方でCLSLとともにテキパキと準備を進め、強風と寒さの中、CLがリードで登り始める。慎重に登れば行けるのか、いや行くしかないと考えていた時、不安を見透かしたようにメンバーのひとりが「俺が先に行こうか」と言って先行してくれた。アッセンダーのセットの仕方、足の置き方、掴んだ岩などじっくり観察し、自分の番に備えた。

上から声がかかりいよいよ自分の番だ。もう登るしかない緊張と寒さから手がかじかんで、感覚がなくなる。登りに気を取られ、途中のヌンチャクにアッセンダーが引っ掛かり登れなくなる。一度下がってヌンチャクを外した。何故かヌンチャクを外したところから緊張がほぐれ、周りがよく見えるようになった。麓の紅葉が美しい。 

他のメンバーを待つ間、ほっとすると同時に、この風と寒さの中でCL、SLはリード登攀し、ロープを張り、全員が登るまでじっと見守っていた。さすがだな、と感じるとともに、経験を積ませてくれたことに感謝した。山頂はすぐそこだ。高揚感からか、寒さも感じず足取りも軽い。山頂で軽く食事して、下山ルートの中央稜へ。若干判りにくい場所もあったが、CLの的確なルートファンディングで順調に下山できた。 

核心部は短い岩峰登りだったが、高度感を感じながら登る緊張感と達成感、チームで登る一体感を経験できた特別な山行となった。 (文責:4063)

【CL追記】

天候が心配される中、天気に恵まれ気持ち良く歩けた一日でした。 



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